土作り②は『物理性』です。

農業において、目指すは『高収量』『高品質』『低コスト』です!!

そのためには必要不可欠な要素の1つ土作り、その土作り(畑の土壌)は3つの要素が複雑に絡み合い成り立っています。

その3つの要素とは、

①物理性

②化学性

③生物性

です。

今回は、この3つの要素のうちの『物理性』をご説明したいと思います。

土壌の物理性とは何ぞや?ということですが、簡単にいうと、土が硬いか柔らかいか、水はけが良いか悪いか(反対に水もちが良いか悪いか)、土が重いか軽いか、土の中の通気性は良いか悪いか、という事です。

 

この状態を数値化したものの1つに『土壌の三相分布』というものがあります。

土壌は固相(土)、液相(水)、気相(空気)から成り立っていて、その各相の割合を合計100%で表したものを土壌の三相分布といいます。

 

作物の生育にとって良好な環境は、固相40%、液相30%、気相30%と言われています。

 

固相は基本的に降雨により土がしまったり、耕耘により土がふかふかになったりしない限り一定です。

液相と、気相は降雨や乾燥により常に変化しています。

 

この三相分布により、

畑に堆肥を入れた方が良いか?入れない方が良いか?というような事が分かります。

例 固相が30%の畑では、理想値40%よりも低いので、土の中にかなり隙間が多い事が分かります。このような畑は水の影響を受けやすい畑という事がいえます。雨が降るときには畑の水分が多くなり、雨が降らないときには乾燥しやすい畑です。

そのような畑に軽く隙間の多い堆肥を入れると、さらに軽くなり逆効果になり水の影響がますます強くなります。

この畑には、堆肥は入れない方が良く、畝立ての際は低畝にし少し鎮圧するように畝を立てると理想値に近づきます。

 

また、畑に散水をどれだけの量すれば良いかという事も分かります。

例 今月は全くと言っていいほど雨が降っていないですよね、、、そんな時は畑に水やりをしたくなりますが、ではいったいどれだけの量の水をやればいいの?という疑問がわくと思います。

そんな時、この三相分布が役立ちます。

固相40%、液相20%、気相40%だったとします。

すると液相を30%、気相を30%にしたいですよね?そのためには10aに対して水を10㌧やると固相40%液相30%気相30%になります。つまり液相1%増やすのに10a当たり1㌧の水が必要ということです。

 

この三相分布だけでも、直感で土作りをするのと収量、品質、コストが変わります。また、何より自分自身の安心感が変わります!(実はこれが1番おおきいかも?)

物理性は畑の骨格とも言われる程重要です!

まだまだ奥が深いので、続きはまた今度!!

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